山本直樹『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』

※ 注意 ※

この作品は『レッド 1969~1972』(以下、『レッド』)の続編です。

先にレッドを読もうと思ったんですが、結局山岳ベース事件を先に読むことになりました。

1972年1月1日。山岳ベースで伊吹が統括要求の末に死亡。その後も統括要求と称したリンチは続き、一人、また一人と殺されていく。そしてある人物は、アイスピックを刺されたうえで首を絞められて殺害。

しかし、山岳ベースにいた赤色連盟のメンバーにも警察の包囲網は狭まり、ついには逃走する者も現れる。そして最後は……。

登場人物や団体名を仮名にしつつも、山岳ベースで何が起きたのかを忠実に描き切っています。残虐描写がすさまじいので読む人を選ぶかもしれませんが、これを抜きにしてあさま山荘事件を描いた最終章を読むことはできません。

今、学校で起きているいじめや、パワハラ、モラハラ……。日本の組織に潜んでいる様々な問題の根本的な要因は、『レッド』と『最後の60日』の中にあるかもしれない。『BLUE』をはじめとした作品で世間を騒がせ続けた――というのは言い過ぎかもしれないが、本当だから困る――山本直樹の真骨頂、ここにあり。

あとは『レッド』をきっちり読んで、彼らがなぜ山岳ベース事件を起こすまでに至ったのかをすべて知りつつ、8月に発売されるであろう『レッド 最終章 あさま山荘の10日間』を待ちたいと思います。植垣氏(岩木のモデルです)が最後まで読み切ってどう思ったのか、それが一番気になります。