げんしけん二代目第76話『Snow man』

連載の中でしょっちゅう取り上げられながら、全く触れることがなかった波戸の過去。

第60話『Teacher’s room』の時点では「美術部にいた」「BL好きであることを告白したら迫害された」ということ以外詳細はわからなかったが、1月号から少しずつ明らかになった情報を整理すると……。

・普通の格好では背景とMOB以外は全くダメ。女装時ではBLイラストばかりしか描けない(1月号)
・BLイラストの絵柄は「あの人のコピー」
・810ちゃんは、波戸自身が「自己同一化したい理想の腐女子像」だが、それにしては「あまりに性格が違う」(2月号)
・矢島の絵の話で3倍赤面(指摘したのはスー)
・吉武の「色恋沙汰」「波戸の知らないところで女子の暗闇があった」との指摘(以上2点は4月号)

大雑把に言ってこんなところ。

先月号では、波戸がそのことを荻上会長に話すかも……といったところで話を強引に止めて漫画の話に振り向けて一旦は解決しました。

そして迎えた学園祭。矢島の同級生でトロい印象の美作に、いきなり「什麼生(そもさん)!」と禅問答(というか歴史クイズ)を出してきた吉武と同じ高校の史学部に居た沢渡&福田が現視研の展示をしている教室に足を運び、スーに導かれるように波戸の過去を知っている可能性がある(というかズバリだった)今野&藤も展示室に。
知らんぷりを決め込む波戸の願い空しく、空気の読めない(波戸をオトコの娘と思い込んでいる)クッチーのせいで、神永先輩が登場して……というところで前回は終わったのだが、今回はその続きから。

以下、いつものように格納!

斑目さんは波戸の事情を本当に知らない……のか?

クッチーの一言に反応した神永先輩。朽木は慌て、波戸は冷や汗タラタラ。しかし……、

「波戸くんならここにいるぞ?」

斑目さんの一言で教室内に緊張が走る。
波戸は当然ながらごまかそうとするも、抵抗むなしく神永先輩にカツラを剥ぎ取られる!
その途端、大粒の涙を流す今野。

「わっ…… 私のせいでっ……」
(何事……?)

斑目さん、ホントに間が悪い。ってか悪すぎる……。

場の空気を読めないことに定評のあるクッチーならともかく、斑目さんが失態を犯すとは……。

そこで荻上会長が「場所、変えませんか?」と話を持ちかけ、外で事情を聞くことに。

それとスー、早く戻って! 大変なことに!!

波戸の高校時代

波戸は高校に入ってからは美術部に入った……というのは以前の話でもあったんだけど、波戸が何をしていたのかもやっと分かった。

波戸は美術部に入っては彫像に向かってスケッチをこなすも、人物画はなかなか上達しなかった。

漫画家を志望しても、今野に「あの絵じゃいくら向上したところでマンガ家は無理」と言われるほどにヘタだった。
真面目に活動している波戸とは裏腹に、美術部にはBL好きの女子生徒であふれていた。

波戸とは1年上で、普段はあまり部室に足を運ばない先輩(神永先輩)がいて、時折現れてはBLイラストを女子部員に見せて回っていた。ただ、波戸は画力向上のために美大に入ることを考えていたためか、先輩のイラストを見たくても我慢をしていた。

とある雨の日。

いつもは自転車通学をしていた波戸は、兄である雄一郎に携帯から電話を入れて送ってもらうよう頼む。

帰りの車中、波戸は兄の車に乗るのだが、そこで神永先輩と一緒になる。

いつもは寡黙な兄が神永先輩としゃべっている姿を見て、波戸はいたたまれない気持ちになった。

とある日の放課後、波戸は好奇心に負けて女子部員の一瞬の隙をついて神前先輩の絵をトイレでこっそりと見てしまった。

あまりにも凄い絵に、波戸は感心しきりだった。

美術室に戻ると、そこには今野の姿が!

波戸は怪しまれるのが嫌になり、今野にBLが好きな腐男子だということを打ち明ける。その時に先輩のイラストを見たいと思ったことを話すと……。

「……見たの? トイレで!?
へ? ? うん…… そうだけど……? ここで見てて人が来たらマズイと思って………」

波戸はそこでふと我に気づく。

トイレで見て事に及んでいたらホモ扱いされてしまうと思って変なことはしていないと弁解するも、時すでに遅し。今野が先輩のBLイラストを波戸から奪い去り、美術室から立ち去ろうとする。

その時だった。

「――――――――波戸 先輩の絵は……好き?」

今野は波戸が神永先輩のことをどう思っているのか聞いてきた。

「? うん すごく好きかも こんな絵描けたらなって……思う」

そう返すと、今野が「絵だけ……?」とさらに質問を重ねる。

しかし、波戸はなんにもわからずに「え?」と聞き返すだけだった。

……ってか、まさか今野が波戸のことが好きだったのかよ!

だけど、コレが原因で波戸は一気に転落。美術部で孤立して幽霊部員になり、神永先輩はその年の春に卒業。3年になると波戸の噂は全校生徒に知られてイジメを受け、そして神永先輩は波戸の兄とつきあう……。最後の波戸の表情がかなり淋しげだったのが……。

波戸が神永先輩に対して抱いていた思いが原因で全てを失ったとなると……もうなんとも言えなくなる。

女装の謎

波戸は知らないうちに今野を傷つけた。しかも女装したとなるとそのショックは……。

すべてを話し終えても涙を流し続ける今野だが、最終的に色恋沙汰が原因で迫害されたとなると……言いたくないというのも解るし、誤解されても……。

ただ、波戸は女の子の格好をしていても中身は普通の男子大学生。

斑目さんがまだ未練タラタラだってことを知ってて「何とかしてほしい」と思っているし、それにに色仕掛けをしかけたアンジェラを止めようとしたし。

「これ(女装)なら腐女子の中に普通に交ざれるかと思ってしてるだけ」となると……フダンシズム&フダンシフル!の影響がありそうだなぁ。

ただ、そこで話は終わらなかった。

「そーいや 私に似た絵が展示されてた…… あ てゆーかさ 何で私がお前に間違われたんだ?」

そういえばそうだ。

波戸の女装姿と神永先輩は異様なまでに似ている。髪型(ウィッグ)に服装に至る全てが。

ただ違うところは目付き(神永先輩は目にクマができている。波戸はクマが一切ない)と口調(神永先輩は姉御口調で波戸は普通の女子と何ら変わらない)だけ。

1年生と大野さんが身動きが取れない中、斑目さんが神永さんたちのいるところまで向かうも動きが取れず。そして鼻息を荒くするメルルリン”スー”・レーデ・アールズ、もといスーが斑目さんの後ろに! さあ一体どうなる?!

ついに明らかになったか

はい、無駄に長くなってしまいました……。いい加減清書してからアップしよう。

今まで断片的に語られてきた波戸の高校時代がやっと判明。

今野が波戸のことを好きだったとは……。しかし、波戸は先輩のことが好きだったために彼女の思いに答えてやれず、それが結果的に美術部の雰囲気を悪くし、ひいては波戸の転落につながるとは……。

一方の神永先輩だが、810ちゃんと全く違うのな……。

美人だけど姉御口調だし、それに目にクマがあるし……。これが腐海に身をやつした腐女子なのか?

来月号は巻頭カラー。神永先輩に波戸の定番女装が明らかに!波戸の思いに決着がつくのか?それとも、サークル自治会の播磨が来るのか?果たして春日部さんは来るのか?まだまだ見逃せないです!