滝沢慧『非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……』第1巻

今ではエオルゼアとイシュガルドの大地で冒険者として生計を立てていますが、……と、昔語りはともかくとして、成人向けPCゲーム(以下、エロゲ)をラノベの題材に持ってきたのはこれが初。もちろん、作り手ではなく遊び手の側の物語です。

エロラノベ作家(巨乳)を姉に持つ小田桐一真は、誰からも好かれる性格の幼馴染・四ノ宮瑠璃がいるおかげでクラスでも孤立せずに済んでいた。もちろん、自分がエロゲオタであることも隠し通せていた。

口下手な性格のせいで担任から用事を言いつけられて居残りをした日、同じクラスの水崎萌香が三年生の知り合いでサブカルチャー研究会の部長である笹井結奈から渡された紙袋を差し出される。その袋の中に入っていたのは『最終痴漢バス3』(元ネタは『最終痴漢列車3』。2010年12月発売……って、もう6年前じゃないか!)だった。人生が終わったと悟った一真だったが、その次に萌香から、

「私をーーあなたの、カノジョ(奴隷)にしてほしいの」

と意外な形で告白されてしまう。もちろん了承する一真だったが、カノジョのところに奴隷とルビが降られるほどの萌香の行動はその翌日からエスカレートしていく。いきなりキスはおろか胸を触らせようとするし、いきなり痴漢モノのエロゲをやったり、短めのスカートを履いたり……。

エロゲを全く知らないヒロインが、エロゲに触れてしまったのがきっかけで悪影響を受けてしまうといった感じの話なのか? と思えばさにあらず。最後のほうでは一真がエロゲ愛好家となった理由もきっちりと描かれています。エロゲから始まる恋があっていいじゃないか。もちろん、18歳未満はエロゲはやっちゃいけません。小説に書いてあるからと言っても免罪符にはなりませんよ!

いやぁ、最近のファンタジア文庫は学園モノが充実しているなぁ。自分が若かりし頃はスレイヤーズ!がメインだったよ……と、いつの時代の人間だよ、と思わせて次巻に続く。

非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが…… (ファンタジア文庫)
滝沢 慧
KADOKAWA/富士見書房 (2016-01-20)
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